⑦国税専門官の勉強法について(専門編:概要&戦略)
教養に続き、専門についても、うおはるが実際に取り組んだ勉強法についてご紹介させて頂きます。(概要と戦略についてまとめて掲載しています。文量が長くなってしまいましたがご容赦いただければと思います)
まずは、国税専門官の専門科目について、内容をみていきましょう。
◇選択科目(4科目を選択)
・ミクロ経済&マクロ経済&経済事情(合計6問:ミクロ2問?マクロ2問?経済事情2問?)
・政治学&行政学&社会学(合計6問:政治学2問?行政学2問?社会学2問?)
・財政学(6問)
・経営学(6問)
etc…
(文系大学の方々は恐らく上記の中から4つを選択することが殆どだと思いますので、他の科目の記載は割愛いたします)
◇必須科目
・会計学(8問※内1問は簿記の仕訳問題)
といった構成です。
因みに専門試験も教養試験同様、試験時間140分(2時間20分)ですが、こちらは逆に時間があり余り、多くの受験生が時間を持て余している感じでしたので、落ち着いて手堅く得点することを意識して頂けるとよいかと思います。
まず、専門科目の勉強において用いたテキストですが、うおはるはいずれもスーパー過去問ゼミ&本試験過去問集 国税専門官(TACが出版している、過去3年分の国税専門官の過去問を収録した過去問題集)を使用いたしました。
皆様が気になるのは、そのスーパー過去問ゼミを一体どのように活用したのか?ということだと思いますのでご紹介いたします。うおはるが実際に行った勉強法を以下、戦略別にご説明いたします。
戦略1:選択科目について、スーパー過去問ゼミに記載されている重要度及び過去の出題年数を確認する
➡各試験科目について、勉強するテーマと勉強しないテーマとに仕分けする
➡多くの受験生が苦手意識のある民法、多くの受験生がまともに勉強しないであろう会計学を逆にしっかり勉強して総合得点の向上を目指す
まず、戦略1についてご説明いたします。
4科目を選択するといっても、ミクロ経済やマクロ経済等…勉強する科目がなかなか多いです。本来ならスーパー過去問ゼミも、各科目、収録されているすべての内容に取り組むのがベストなのですが、限られた時間の中で合格するためにはある程度の割り切りが重要になります。
そこで、具体的には以下の作戦を立てました。
STEP1:まずはスーパー過去問ゼミで、重要度が「A」のテーマ(章)に着目する
STEP2:次に本試験過去問題集 国税専門官を見て、重要度が「A」のテーマの内、昨年出題されたテーマは除外する(勉強しない)
STEP3:最後に、スーパー過去問ゼミ&本試験過去問題集 国税専門官の、過去に出題された問題テーマを書き出し、そこから「今年はこのテーマが出るかもしれない」と目星をつけ、そのテーマを勉強する
順番に解説いたします。
STEP1は、数あるテーマの中から重要度が高いテーマだけをピックアップします。品出度が高いテーマの問題を確実に得点出来るようにすることにエネルギーを注ぐためです。
そして、ピックアップしたテーマに収録されている問題を何度か解きます。(5回解ければ御の字だと思います)反対に、重要度が「B」及び「C」のテーマについては基本的にやりません。(出題されないことを願って)
STEP2は、昨年出題されたテーマが2年連続で出題される確率は低いと思われますので、重要度が「A」の中でも昨年出題されたテーマはやらないようにしました。
但し、会計学や財政学では連続で同テーマの問題が出題されることがありますので、慎重な見極めが大切になります。過去に続けて出題されているテーマについては勉強しておくのがよいかと思います。
STEP3は、直近10年位の、過去の出題テーマを確認し、自分の予想ではこのテーマから出題されるかもしれないと推理するイメージです。
過去10年分位の出題テーマをじーーーっとみていると、今年はこのテーマが出るのでは?というのがなんとなく推測されたりする訳です。(実際何問かは的中させました)
この時に予想したテーマが、スーパー過去問試験において、重要度が「B」までであるのであればそのテーマは取り組んでも良いかと思います。(重要度「C」はさすがにコスパが悪いかもしれません)
長々と書いてしまいましたが、結局のところ何を述べたいのかと言いますと
「重要度の高い問題に注力し、過去の出題内容を元に、今年出題される内容を推理する」といった具合です。
※参考書について、ミクロ経済とマクロ経済は、最初からスーパー過去問ゼミを使って勉強するのは少々厳しいかもしれません。うおはるは「最初でつまずかない経済学 ミクロ(マクロ)」を2回ほど読み、その後にスーパー過去問ゼミに取り組みました。
※選択科目について、うおはる的には「ミクロ経済&マクロ経済&経済事情」と「財政学」がおすすめかなぁと感じました。
「経営学」は受験する年によっては難易度が高いこともあるので注意してください。「憲法&行政法」も同様です。「政治学&行政学&社会学」は時間が限られた方にとってはコスパ的に微妙なところがあるかなぁと思う次第です。
次に戦略2についてご説明いたします。
必須科目のひとつである「民法&商法」についてですが、苦手な方、多いのではないでしょうか。(うおはるはそもそも商法は何一つ勉強していませんが…)
ただやはり6問出題される民法はぜひとも頑張りたいところです。
民法はⅠとⅡで構成されており、この2つともスーパー過去問ゼミで勉強する訳ですが、全てのテーマに着手すると時間がいくらあっても足りませんので、戦略1の下、や勉強するべきテーマをいくつかに絞ります。
そして、絞ったテーマについては、どんな問題が出てきても正解出来る様、5回位を目安に解いて理解を深めます。6問中4問以上の正解を目指したいところです。
(うおはる的に、スーパー過去問ゼミの民法は「POINT」のページが非常によくできているなぁと思う次第です。しっかり読み込むだけで基本問題は手堅く得点出来る感じのクオリティだなぁと思います。)
そして会計学。この科目は他の公務員試験では殆ど見かけることはなく、そのため国税専門官が本命ではない(地方公務員狙い)受験生はまともに勉強してこないのではないかと思うのですが…
それならこっちはその逆を突くわけです。
1点でも多く得点し合格に近づくためにも徹底的にやろうではありませんか。
こちらもスーパー過去問ゼミを用いて、戦略1の下、取り組むテーマを絞って勉強していきます。
※簿記3級以上を持たない方については、仕分け問題は取り組まなくてもよいかと思います。この1点を取りにいくために仕分け問題に勉強時間を費やすのはコスパがよろしくないかなと考えるからです。逆に3級以上をお持ちの方にとってはサービス問題ですので、着実に1点をもぎ取りましょう。
8問中4問以上正解出来れば、他の受験生に大きな差をつけることが出来るかと思います。
さて、うおはるですが、専門試験は40点満点中何点だったかといいますと、確か25点位だったのではないかと記憶しています。
したがって教養試験と専門試験を合計すると、概ね45点前後です。
つまり、80点満点中、専門寄りで半分を超えていくことができれば1次試験の合格は目指せるのではないかと考えます。是非頑張ってみてください。皆様の合格を応援しております。