補足:専門記述について
国税専門官の1次試験では、教養・専門の他、「専門記述」という
・憲法
・民法
・経済(ミクロorマクロ)
・社会学
・会計学
の中から1科目を選択し、お題について論述するという試験もあります。
これが案外くせ者で、地方上級の時に課せられる小論文(〇〇問題についてどう思うか?等)とは趣旨が異なり
例えば民法では「AさんがBさんに土地を~したが、☆☆となった。では、▲▲の場合、××は認められるか?民法◇◇条に言及しつつ論述せよ。」
といった感じの問われ方となります。
そう…お題について熟知していないとたちまち記述に行き詰まってしまうわけです…
そして恐怖なのが、100点満点中30点未満の点数を取ってしまうと、いくら教養・専門の点数が高得点でも無条件で不合格となってしまいます(いわゆる「足切り」です)…
これらを踏まえると、無対策で試験に臨むのはさすがに怖いです。
※事実、毎年受験生の中ではこの専門記述で足切りに遭って涙を呑む方が一定数いらっしゃいます…
番外編において、専門記述の対策方法についての記載が抜けておりましたのでこのページで、うおはるが実際に行った専門記述の勉強方法について以下ご紹介いたします。
やったこと
その1:上記5つの科目の中から本番の試験で回答する科目について、「本命(第1候補)」と「控え(第1候補の科目では勝負出来ない場合の予備」を予め決める
まずはその1ですが、5科目全てを準備するのはさすがに非現実的です。ただかといって、1科目だけ準備しておくのでは心許無いです。(実際毎年、「当たり科目」と「はずれ科目」が存在するからです)
したがって最低でも2科目は準備しておくことを強くおすすめいたします。
因みに私うおはるは…
本命:会計学
控え:経済
で勝負することにしました。
(こうしようと心に決めたのは、確か5月はじめ位だったかと思います。一応「本試験過去問題集 国税専門官」に収録されている、直近過去3年分の専門記述の過去問を見て、「この科目ならいけるかなぁ?」とあれこれ比較検討を行いました)
やったこと
その2:会計学についてはスーパー過去問ゼミの後半に専門記述の過去問とその模範解答が載っているので、毎日1問目を通し、模範解答の中のエッセンス(回答する上では欠かせない文章やキーワード)をピックアップし、丸暗記する。経済学についてはスーパー過去問ゼミの「POINT」で解説されている内容(例えば「ゲーム理論」や「ISLMの考え方」などなど)を熟読し、頭に叩き込む
その2ですが、幸い会計学はスーパー過去問ゼミに専門記述の過去問も収録されていますので、5月の中旬位から1日1問を目安に目を通し、回答する上で外すわけにはいかない文章や単語に印を付け、それらを丸暗記しました。
(キーワードを軸に、その前後の文章はなんとなーくで上手いこと繋ぐ感じです笑
テキトーなことを言っている様にも感じられるかもしれませんが、模範解答の一言一句全てを完璧にインプットするのは凡人の私には無理でしたので、その代わりに外せないキーワードだけは確実に筆記出来る様、エッセンスとなる部分にエネルギーを注力した次第です)
経済学に関しては、専門記述の為に特別な何かを行ったということではなく、普段の勉強の中で用いているスーパー過去問ゼミにおける「POINT」のページに書いてある内容について、「もしも本番でこのテーマについて問われたら、スー過去と全く同じ内容で文章を展開していこう」というスタンスです。
(え?それだけ?って感じかもしれませんが、うおはる的には裏を返せばそれだけスーパー過去問ゼミにおける「POINT」のページの解説が有能だと思っているからです)
国税専門官の勉強時間がなかなか確保出来ない方にとって、どうしても専門記述の対策は後手に回りがちではあるかとは思いますが、5月を過ぎたあたりからはこちらの対策もされることをおすすめいたします。
※選択する科目についてですが、大学時代に専攻した科目がある方はそちらで攻めるのが手っ取り早いかもしれません。(法学部の方なら憲法又は民法といった感じです)
番外編:国税専門官への勉強スケジュールと使用テキストについて
このページはタイトルの通り、国税専門官の本番に向けて組み立てた勉強スケジュール及び各科目について、うおはるが使用したテキストをまとめてみたいと思います。
◇勉強スケジュール
4月はじめ(7日か8日だったと思います。)~4月中旬
国税専門官の受験勉強スタート。1日の勉強時間:4~5時間程。
数的処理のテキストをメインに黙々と解く。(その後も数的処理は本番まで、毎日最低でも10問程解き続ける)
合間で日本史・世界史の過去問を解く。
4月中旬~4月下旬
ミクロ経済・マクロ経済の基本書の精読スタート。
引き続き数的処理のテキストをメインに黙々と解く。
1日の勉強時間:6~8時間程。
4月下旬~4月終わり
ミクロ経済・マクロ経済の過去問を解く。
数的処理の勉強ウェイトを下げ、1日10問程度を朝一番で解くスタイルへと変更。
息抜きがてら時事問題のテキストに目を通し始める。
毎日英単語を約15程暗記し始める。
1日の勉強時間:8時間程。
5月はじめ~5月上旬
引き続きミクロ経済・マクロ経済の過去問を勉強のメインに置く。
1日の勉強時間:8時間~10時間程。
5月上旬~5月中旬
ミクロ経済・マクロ経済について、1日各5問程を目安に解くスタイルへと変更。(勉強するテーマは厳選する)
1日の勉強時間:10時間程。
5月中旬~5月下旬
民法もおさらいする。
文章理解&資料解釈を1日1問以上解き始める。
1日の勉強時間:10時間~12時間程。
5月下旬~5月終わり
経営学&財政学の勉強スタート。両者を勉強のメインに切り替える。
1日の勉強時間:12時間程。
6月はじめ~試験本番
専門科目の過去問をひたすら回す。
日本史&世界史のおさらいも。
1日の勉強時間:14時間程。
◇使用テキスト
・判断推理:「畑中敦子の判断推理の新兵器」
・文章理解&資料解釈:「スーパー過去問ゼミ」
・日本史&世界史:「クイックマスター」&高校時代の教科書&資料集
・時事:「速攻の時事」
・英単語:「ZKAI 速読英単語」
・憲法:「スーパー過去問ゼミ」
・行政法:「スーパー過去問ゼミ」&「国家試験受験のためのよくわかる行政法」
・民法:「スーパー過去問ゼミ」&「国会試験のためのよくわかる民法」
・ミクロ経済&マクロ経済&経済事情:「最初でつまずかないミクロ(マクロ)経済」&「スーパー過去問ゼミ」&速攻の時事
・財政学:「スーパー過去問ゼミ」&速攻の時事
・経営学:「スーパー過去問ゼミ」
・会計学:「スーパー過去問ゼミ」
⑦国税専門官の勉強法について(専門編:概要&戦略)
教養に続き、専門についても、うおはるが実際に取り組んだ勉強法についてご紹介させて頂きます。(概要と戦略についてまとめて掲載しています。文量が長くなってしまいましたがご容赦いただければと思います)
まずは、国税専門官の専門科目について、内容をみていきましょう。
◇選択科目(4科目を選択)
・ミクロ経済&マクロ経済&経済事情(合計6問:ミクロ2問?マクロ2問?経済事情2問?)
・政治学&行政学&社会学(合計6問:政治学2問?行政学2問?社会学2問?)
・財政学(6問)
・経営学(6問)
etc…
(文系大学の方々は恐らく上記の中から4つを選択することが殆どだと思いますので、他の科目の記載は割愛いたします)
◇必須科目
・会計学(8問※内1問は簿記の仕訳問題)
といった構成です。
因みに専門試験も教養試験同様、試験時間140分(2時間20分)ですが、こちらは逆に時間があり余り、多くの受験生が時間を持て余している感じでしたので、落ち着いて手堅く得点することを意識して頂けるとよいかと思います。
まず、専門科目の勉強において用いたテキストですが、うおはるはいずれもスーパー過去問ゼミ&本試験過去問集 国税専門官(TACが出版している、過去3年分の国税専門官の過去問を収録した過去問題集)を使用いたしました。
皆様が気になるのは、そのスーパー過去問ゼミを一体どのように活用したのか?ということだと思いますのでご紹介いたします。うおはるが実際に行った勉強法を以下、戦略別にご説明いたします。
戦略1:選択科目について、スーパー過去問ゼミに記載されている重要度及び過去の出題年数を確認する
➡各試験科目について、勉強するテーマと勉強しないテーマとに仕分けする
➡多くの受験生が苦手意識のある民法、多くの受験生がまともに勉強しないであろう会計学を逆にしっかり勉強して総合得点の向上を目指す
まず、戦略1についてご説明いたします。
4科目を選択するといっても、ミクロ経済やマクロ経済等…勉強する科目がなかなか多いです。本来ならスーパー過去問ゼミも、各科目、収録されているすべての内容に取り組むのがベストなのですが、限られた時間の中で合格するためにはある程度の割り切りが重要になります。
そこで、具体的には以下の作戦を立てました。
STEP1:まずはスーパー過去問ゼミで、重要度が「A」のテーマ(章)に着目する
STEP2:次に本試験過去問題集 国税専門官を見て、重要度が「A」のテーマの内、昨年出題されたテーマは除外する(勉強しない)
STEP3:最後に、スーパー過去問ゼミ&本試験過去問題集 国税専門官の、過去に出題された問題テーマを書き出し、そこから「今年はこのテーマが出るかもしれない」と目星をつけ、そのテーマを勉強する
順番に解説いたします。
STEP1は、数あるテーマの中から重要度が高いテーマだけをピックアップします。品出度が高いテーマの問題を確実に得点出来るようにすることにエネルギーを注ぐためです。
そして、ピックアップしたテーマに収録されている問題を何度か解きます。(5回解ければ御の字だと思います)反対に、重要度が「B」及び「C」のテーマについては基本的にやりません。(出題されないことを願って)
STEP2は、昨年出題されたテーマが2年連続で出題される確率は低いと思われますので、重要度が「A」の中でも昨年出題されたテーマはやらないようにしました。
但し、会計学や財政学では連続で同テーマの問題が出題されることがありますので、慎重な見極めが大切になります。過去に続けて出題されているテーマについては勉強しておくのがよいかと思います。
STEP3は、直近10年位の、過去の出題テーマを確認し、自分の予想ではこのテーマから出題されるかもしれないと推理するイメージです。
過去10年分位の出題テーマをじーーーっとみていると、今年はこのテーマが出るのでは?というのがなんとなく推測されたりする訳です。(実際何問かは的中させました)
この時に予想したテーマが、スーパー過去問試験において、重要度が「B」までであるのであればそのテーマは取り組んでも良いかと思います。(重要度「C」はさすがにコスパが悪いかもしれません)
長々と書いてしまいましたが、結局のところ何を述べたいのかと言いますと
「重要度の高い問題に注力し、過去の出題内容を元に、今年出題される内容を推理する」といった具合です。
※参考書について、ミクロ経済とマクロ経済は、最初からスーパー過去問ゼミを使って勉強するのは少々厳しいかもしれません。うおはるは「最初でつまずかない経済学 ミクロ(マクロ)」を2回ほど読み、その後にスーパー過去問ゼミに取り組みました。
※選択科目について、うおはる的には「ミクロ経済&マクロ経済&経済事情」と「財政学」がおすすめかなぁと感じました。
「経営学」は受験する年によっては難易度が高いこともあるので注意してください。「憲法&行政法」も同様です。「政治学&行政学&社会学」は時間が限られた方にとってはコスパ的に微妙なところがあるかなぁと思う次第です。
次に戦略2についてご説明いたします。
必須科目のひとつである「民法&商法」についてですが、苦手な方、多いのではないでしょうか。(うおはるはそもそも商法は何一つ勉強していませんが…)
ただやはり6問出題される民法はぜひとも頑張りたいところです。
民法はⅠとⅡで構成されており、この2つともスーパー過去問ゼミで勉強する訳ですが、全てのテーマに着手すると時間がいくらあっても足りませんので、戦略1の下、や勉強するべきテーマをいくつかに絞ります。
そして、絞ったテーマについては、どんな問題が出てきても正解出来る様、5回位を目安に解いて理解を深めます。6問中4問以上の正解を目指したいところです。
(うおはる的に、スーパー過去問ゼミの民法は「POINT」のページが非常によくできているなぁと思う次第です。しっかり読み込むだけで基本問題は手堅く得点出来る感じのクオリティだなぁと思います。)
そして会計学。この科目は他の公務員試験では殆ど見かけることはなく、そのため国税専門官が本命ではない(地方公務員狙い)受験生はまともに勉強してこないのではないかと思うのですが…
それならこっちはその逆を突くわけです。
1点でも多く得点し合格に近づくためにも徹底的にやろうではありませんか。
こちらもスーパー過去問ゼミを用いて、戦略1の下、取り組むテーマを絞って勉強していきます。
※簿記3級以上を持たない方については、仕分け問題は取り組まなくてもよいかと思います。この1点を取りにいくために仕分け問題に勉強時間を費やすのはコスパがよろしくないかなと考えるからです。逆に3級以上をお持ちの方にとってはサービス問題ですので、着実に1点をもぎ取りましょう。
8問中4問以上正解出来れば、他の受験生に大きな差をつけることが出来るかと思います。
さて、うおはるですが、専門試験は40点満点中何点だったかといいますと、確か25点位だったのではないかと記憶しています。
したがって教養試験と専門試験を合計すると、概ね45点前後です。
つまり、80点満点中、専門寄りで半分を超えていくことができれば1次試験の合格は目指せるのではないかと考えます。是非頑張ってみてください。皆様の合格を応援しております。
⑥国税専門官の勉強法について(教養:戦略③編)
当ブログをご覧になって頂いている皆様へ、更新が滞ってしまい誠に申し訳ございませんでした。これから随時、地方上級の勉強方法まで書いていきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
それでは戦略③についてです。
独学で勉強されている方は普段、スーパー過去問ゼミやクイックマスター等を用いて勉強に励んでいらっしゃるかと思いますが、1問1問を解く際、なかなか回答時間を強く意識して解くことにまで意識が向かないのではないでしょうか。
(実際私は当初、炭酸飲料をちびちび飲みながらじっくり時間をかけて1問1問を解いていました笑)
本番の試験では1問1問、時間との闘いになってきます。
特に教養試験は時間が本当に足りないです。というのも、数的処理や文章理解は1問解くのに普通に5分以上かかってしまう問題が殆どです。
教養試験の試験時間は140分(2時間20分)なのですが、数的処理(判断推理&数的推理)&文章理解&資料解釈は、全40問の内、27問を占めています。
となると、これらを1問解くのに仮に5分かけるとして…
27問×5分=135分
一般知識13問を解くのに残り5分しかない計算となります…
そこで、140分という試験時間の中でいかに1問でも多く、且つ確実に解くためのタイムスケジュールを、試験開始の合図で問題冊子を開いて問題に目を通した段階で組み立てる必要があります。
具体的には、問題に目を通し
・今、時間をじっくり費やしてでも確実に得点するべき問題
・一旦は後回しにして、後ほど取り組む問題(時間がかかりそうな割には得点出来るかどうか微妙な問題)
・勉強していないので諦める問題(捨て問)
問題を見て瞬時に判断し、総合点数を1点でも多くかき集める意識を養うことです。
では、うおはるはどうしたかといいますと
「本試験過去問題集 国税専門官〇〇年度採用」というTACが出版している本を用いました。
これは直近過去3年分の過去問が、スーパー過去問ゼミのような、カテゴリ別ではなく、本番の問題用紙とほぼ同じスタイルで作成されている過去問集です。
これを実際に140分間、自宅の時計でしっかり図って、本番を意識して問題を解くという様に用いました。
(実際に時間を計って問題を解くと、焦りや緊張感からか、落ち着いて考えれば解けるはずの問題が、計算ミス等で取りこぼしてしまったりします…)
時間が残されていない方も、最低でも1度は模試の様な、本番さながらのシチュエーションの下で問題を解いてみることをおすすめします。
(因みにうおはるは時間の都合上、収録されている3年分をきちんとやることが出来ず、たった1年分のみしか出来ませんでしたが…)
最後に、結局のところ、うおはるは40点満点中何点取れたのか?という疑問が皆様の中に浮かんでいらっしゃるかと思いますが…ギリギリ半分取れた?といった感じです汗
(後述いたしますが、国税専門官は教養試験よりも専門試験の方がウェイトが高いため、専門試験の勉強に時間を費やすべきです。したがって、教養試験は仮に半分取れなくても大丈夫です。)
⑤国税専門官の勉強法について(教養:戦略2編)
次に、戦略2について解説いたします。
・国税専門官の筆記試験は「一般知能」のウェイトが高いこと
・反対に「一般知識」はウェイトが低く、時事問題を除く各科目は基本的に1問ずつしか出題されないこと
を踏まえると、「一般知識」を勉強するのはコスパがあまりよろしくありません。
この点を踏まえて「うおはる」は以下の様に取り組みました。
・時事問題についてはテキストを用いて勉強
・時事問題以外の科目について、日本史と世界史のみ過去問集を用いて勉強
の2点のみです。
まずは時事問題ですが、こちらは
・公務員試験 速攻の時事
というテキストを毎日3ページ程度、重要度の高い内容に絞って読みました。それ以外は特に行っていません。
※項目別に重要度が☆で示されており、☆の数が多い程重要度が高い内容だったと思います。
次に、時事問題以外の科目ですが、「うおはる」は文系の出身(センター試験では世界史を選択)で歴史が好きでしたので、上記2科目を、他の科目の勉強に煮詰まった時や気分転換を兼ねて過去問を解きました。テキストは
・公務員試験 過去問 新クイックマスター人文科学I (日本史・世界史)
を用いました。
また、クイックマスターだけでは心許無かったため、日本史、世界史共に高校時代の教科書と資料集も併用しました。クイックマスターで解けなかった問題やすっかり忘れている分野についておさらいするために用いた感じです。
※「うおはる」が当初立てた勉強プランでは、上記の他、地理と生物も勉強する予定でしたが、国税専門官の試験は教養試験よりも専門試験の方が重要であるため、専門試験の科目を重視して勉強している中で、時間を充てることが不可能と判断し勉強を断念しました。その代わりに日本史と世界史は確実に得点するべく集中的に勉強したといったところです。
時事問題以外の科目について、限られた時間の中で合格する上では、確実に得点するために徹底的に勉強する科目と潔く捨てる科目とを自身の中で作ることが重要になると考えます。勉強する科目としては、高校時代に専攻した科目(「うおはる」の場合世界史)プラス1科目ないし2科目といったところです。
理系出身の方については「うおはる」とは逆に、化学や数学、地学などを勉強すると良いかと思います。「一般知識」では、13問中5問正解を目指したいところです。
※因みに「一般知識」の中の社会科学(政治・経済・法律・社会)については、専門試験の勉強で代用出来ますので、「うおはる」的には勉強は不要だと考えます。
戦略3について、⑥へ続きます。
④国税専門官の勉強法について(教養:戦略1編)
③で述べた戦略は以下の通りです。
戦略1:注力するべきは『一般知能』。特に判断推理&数的推理を毎日解く。
戦略2:『一般知識』は高校時代に習った(専攻した)科目のみ勉強する。
戦略3:本番直前に本試験過去問題集を解き、時間間隔を養う。
まず、戦略1について解説いたします。
出題の内訳を見るからに、いかに国税専門官の教養試験が『一般知能』重視であるかがお分かり頂けたかと思います。(全40問の内、『一般知能』が27問、『一般知識』が13問から構成されているためです。)
その『一般知能』の中でも更に戦局のカギを握るのが判断推理と数的推理だと考えます。
※あくまでも私見ですが、国税専門官の判断推理と数的推理は、地方上級(A日程)で課される判断推理、数的推理よりも難易度が高い気がするためです。
そもそも、判断推理と数的推理は国税専門官以外の公務員試験においても重要な科目であることは事前に認識しておりましたので、勉強初日から、この2科目について問題を解き始めました。
実際に使用したテキストですが
判断推理:畑中敦子の判断推理の新兵器!(公務員試験/畑中敦子シリーズ)
数的推理:数的推理がみるみるわかる!(解法の玉手箱改定第2版)
です。
ポイントとしては、この2科目については勉強初日から毎日、テキストの問題を解きます。1日につき各5問程度です。「うおはる」の場合、各テキストを4周位回したと思います。1周回したからといってむやみに他のテキストに手を出さないことも、限られた時間の中で公務員試験を突破する上で重要だと考えます。
毎日取り組んだ理由は
・国税専門官以外の公務員試験でも主要科目であるため
・毎日問題を解くことで、問題を解くための「勘」を養うことにつながるため
の2点です。
判断推理と数的推理はいかにも地頭の良さが問われる様な試験で対策の講じ様が無さそうにも思えますが、一応の解法パターンの様なものがありますので、パターンに応じた解法を習得して頂けたらと思います。
因みに、「うおはる」は、判断推理は個人的にまあまあ好きで取り組み易い科目でしたが(謎解きの要素があったりで、面白かったからですかね)、数的推理は大の苦手科目でしたので、本番でも半分取れればいいかなという気持ちで取り組みました。文系出身の方は苦労するかもしれません。
※逆に判断推理や数的推理が得意で得点源にしたいという様な方は上記のテキストを1周若しくは2周したら
・公務員試験新スーパー過去問ゼミ
に取り組んでも良いかなと思います。(バージョンは何でも良いと思います。現在の最新版は「5」ですかね。)これら2科目が得意な方にとっては、「うおはる」が使用したテキストのレベルでは物足りなさを感じるかもしれません。スーパー過去問ゼミの方がレベルの高い問題が多数収録されています。
次に、文章理解と資料解釈についてですが、こちらは試験当日の2週間前から毎日各2問位解いて問題に慣れていくといった勉強法を採りました。
実際に使用したテキストは
・公務員試験新スーパー過去問ゼミ 文章理解・資料解釈
です。(バージョンは何でも良いと思います。)
但し、英文読解について、「うおはる」は英語の勉強はセンター試験以来ご無沙汰でしたので
・Z会 速読英単語 必修編【改訂第6版】
を用いて英単語及び英文に慣れる様努めました。こちらも判断推理と数的推理同様、毎日取り組みました。具体的には、単語は1日10~20単語程、英文は1日1文読む感じです。
英文学科の方若しくは英語が得意な方については対策は不要かなと思います。
最後に、『一般知能』における目標点数は以下の様な感じです。
・文系の方
文章理解:8/11
判断推理:4or5/8
数的推理:2or3/5
資料解釈:2/3
・理系の方
文章理解:6/11
判断推理:6/8
数的推理:4/5
資料解釈:2/3
といったところでしょうか。
続いて、戦略2について⑤へ続きます。
③国税専門官の勉強法について(教養:概要編)
まずは、国税専門官の筆記試験において、「うおはる」が実際に取り組んだ勉強法について、教養試験・専門試験の2回に分けてご紹介いたします。今回は教養(概要編)です。
国税専門官の教養試験ですが、以下の科目構成となっています。
『一般知能』
・文章理解:11問出題
※確か、日本文読解が6問、英文読解が5問だったと思います。
・判断推理:8問出題
・数的推理:5問出題
・資料解釈:3問出題
『一般知識』
・自然科学(生物・化学・物理・数学・地学)
・人文科学(日本史・世界史・地理・思想・文化芸術)
・社会科学(政治・経済・法律・社会)
・時事問題
上記の中から13問出題
※13問の内、例年時事問題が3問出題されている様です。それ以外は基本的に各1問ずつです。ということは、残る10問は受験する年によって出題される科目、出題されない科目それぞれ存在することになります。とはいえ、日本史や世界史、地理辺りは例年出題されている様です。
合計40問出題
という内訳になっています。
さて、ここからが、「うおはる」流、国税専門官(教養)の勉強法のご紹介です。
戦略1:注力するべきは『一般知能』。特に判断推理&数的推理を毎日解く。
戦略2:『一般知識』は高校時代に習った(専攻した)科目のみ勉強する。
戦略3:本番直前に本試験過去問題集を解き、時間間隔を養う。
の3本柱です。
各戦略の具体的な説明は④(戦略編)に続きます。